ハリネズミにとって温度・湿度管理は最重要課題です。
温度・湿度管理ができなければ飼育することは不可能と考えてください。
おどかすつもりはありませんが、ハリネズミの生死に関わることなので温度・湿度管理方法や重要性についてお話しします。
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温度・湿度管理の方法
何はともあれ温度・湿度管理の方法からお話しましょう。
ハリネズミに適切な温度は24度から29度と言われています。
ただし、29.4度を超えると夏眠に入るという説もあるため、最適な温度は26度前後と言えます。
また適切な湿度は40%までと言われています。
多湿環境では生きられないため低い湿度を保つ必要があります。
なお、温湿度計を準備すると管理がしやすくなるので必ず準備しましょう。
金網ケージであればくっつけられるので、マグネット付きのものがおすすめです。
冬の温度・湿度管理
まずはケージの置き場所に注目しましょう。窓際は昼はあたたかいですが、夜は寒くなるので避けたほうが良いですね。
部屋の窓から遠い位置にケージを設置しましょう。
湿度は冬場は低いので特に気にする必要はありませんが、気になるかたは近くに湿気取りを置いておくといいでしょう。
さらに万全を期すためにサーモスタットと暗幕(ブランケット)の準備をおすすめします。
ヒーターは2種類準備しましょう。
ハリネズミを直接あたためるヒーター
カイロタイプのヒーターです。
このまま設置すると低温やけどの恐れがあるので、ペットシーツなどでくるんで使用します。
複数のメーカーからMサイズ・Lサイズが発売していますが、ハリネズミ用であればMサイズでOKです。
ケージの中にヒーターを置いたときにヒーターがない部分を作るようにしましょう。
ハリネズミは移動して自分の体温を調整するので、ケージ内に温度の違う場所を作る必要があります。
ケージをあたためるヒーターハリネズミは移動して自分の体温を調整するので、ケージ内に温度の違う場所を作る必要があります。
遠赤外線ヒーターです。
天井に固定してケージ全体をあたためます。
サーモスタット
サーモスタットは温度の上がり過ぎを防ぐ装置です。
寒暖の差が激しく温度調整が難しい時期にはサーモスタットが心強い味方です。
設定した温度を超えると電源が切れる仕組みでヒーターとつないで使用します。
詳しくは⇒【温度管理の味方】サーモスタットのすゝめ
冬から春にかけて寒暖の差が激しい時期には温度調整が難しくなります。
つきっきりで温度管理をすることができればいいのですが、サーモスタットを使って管理する方法がベストです。
冬に限らず夏もサーモスタットを使用することで温度管理が楽になります。
つきっきりで温度管理をすることができればいいのですが、サーモスタットを使って管理する方法がベストです。
冬に限らず夏もサーモスタットを使用することで温度管理が楽になります。
暗幕(ブランケット)
金網ケージは通気性が高い一方で保温性は低いです。
金網ケージ全体をブランケットなどで覆って保温します。
夏の温度・湿度管理
冬同様にケージの置き場所に気をつけましょう。窓際は昼は直射日光が当たり高温になりやすいので避けましょう。
部屋の窓から遠い場所にケージを設置しましょう。
高温多湿な夏は温度・湿度管理はエアコンを使用する以外に選択肢はないでしょう。
暑い夏は温度・湿度管理にエアコンを使用します。
エアコンの風が直接当たらないようにケージの設置場所に気をつけましょう。
電気代が気になってエアコンを使うことに抵抗がある方へ。
お使いのエアコンにもよりますが冷房を1カ月間つけっぱなしでも電気代は1500円程度というデータもあります。
1日あたり50円程度でハリネズミの健康が買えると思えば安いものではないでしょうか。
エアコンをおすすめするのには別の理由もあります。お使いのエアコンにもよりますが冷房を1カ月間つけっぱなしでも電気代は1500円程度というデータもあります。
1日あたり50円程度でハリネズミの健康が買えると思えば安いものではないでしょうか。
「保冷剤を入れて冷やせばいいんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、先述したとおりハリネズミは湿気にも弱い生き物です。
保冷剤があたたまった時には結露して湿度が上昇してしまいます。
「つきっきりで保冷剤を取り替えて、湿度が上がらないように風通しをよくして…」
などということは難しいです。
エアコンを利用すれば湿度が上昇することもありませんし、設定した温度を忠実に守ってくれます。
エアコンはハリネズミ飼育の頼もしい味方です。
冬眠・夏眠について
ハリネズミは寒くなると冬眠し、暑くなると夏眠(かみん)すると一般に言われています。しかし実は間違いであることが指摘されています。
冬眠・夏眠に分けて詳しくお話します。
冬眠
ハリネズミは資料によって「冬眠する」「冬眠しない」と分かれています。
ヨーロッパに生息する「ナミハリネズミ」は冬眠しますが、日本で唯一ペットとして流通している「ヨツユビハリネズミ」は冬眠しません。
ヨツユビハリネズミは冬眠しなくてはならないほど寒くなる地域には生息していないので、冬眠する能力自体備わっていないのです。
「冬眠する」と言われるのは、寒くなると体温が下がって動きがにぶくなり、さも冬眠するかのような様子になるからです。
低体温状態になってしまうとまず助からないと言われていますので、温度管理は徹底しましょう。
夏眠
ヨツユビハリネズミは冬眠しない一方で、暑くなると「夏眠」することがあります。
暑くなるとエサである虫などがいなくなり、食糧が確保できなくなり夏眠する場合があります。
29.4度を超えると夏眠状態に入るとする説があります。
まとめ
温度管理の重要性を理解していただけましたか?
最後におさらいしておきましょう。
- 温度は26度前後
- 湿度は40%まで
- 窓際から離れた場所にケージを設置する
- 温湿度計(マグネット付きがおすすめ)
- 冬:ペットヒーター(2種類)
- 冬:サーモスタット
- 冬:暗幕(ブランケット)
- 夏:エアコン