「ハリネズミが冬眠した!」という言葉をSNSなどで見かけますが、ハリネズミには冬眠できる種類と冬眠できない種類がいます。
ハリネズミの冬眠についてあまり知らない方はここでしっかり確認しておきましょう!
冬眠に関しては様々な意見、主張があります。
見聞きしたことや僕の意見を織り交ぜながらお話ししていきますので参考にしていただければ幸いです。
この記事は「ヨツユビハリネズミは冬眠しないんだぜ!知らなかっただろ!」と知識をひけらかすことが目的ではありません。
「ハリネズミが動かない=冬眠」と早々に決め、誤った対処をしないことを願い、理解を深めていただければ幸いです。
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この記事は「ヨツユビハリネズミは冬眠しないんだぜ!知らなかっただろ!」と知識をひけらかすことが目的ではありません。
「ハリネズミが動かない=冬眠」と早々に決め、誤った対処をしないことを願い、理解を深めていただければ幸いです。
この記事の目次
ヨツユビハリネズミは冬眠しない
早速答えになりますが、ヨツユビハリネズミは冬眠しません。
正確には冬眠という機能が備わっていないので冬眠できません。
では、なぜ冬眠できないのでしょうか?
ヨツユビハリネズミはアフリカのサバンナ生まれ
「冬眠できない=冬眠する必要がない環境で生活している」ということになります。
ヨツユビハリネズミがどんな環境で生活しているのか調べてみました。
ヨツユビハリネズミ(英名:ピグミーヘッジホッグ)はアフリカのセネガルからザンベジのサバンナ(草原地帯)に生息しています。
ヨツユビハリネズミの生息地であるセネガルやザンベジは雨の少ない温暖な気候が特徴です。
具体的な気温は以下の通りです。
- 年間平均気温 約25℃
- 年間平均最低気温 約22℃
- 年間平均最高気温 約28℃
しかし「ハリネズミ=冬眠する」というイメージがあります。
なぜ冬眠すると思われているのでしょうか?
いやいや!実際に冬眠したよ!という場合
SNSなどで「ハリネズミが冬眠した!」という言葉を見かけます。
もちろん様々な状況を考慮しての発言ではあると思いますが、先に説明した通りヨツユビハリネズミは冬眠しません。
ではなぜ冬眠したと勘違いしてしまうのでしょうか?
正直に申し上げると、今の僕にははっきりとしたことは分かりません。
しかし、様々な例を見聞きする中で思い至ったことがありますのでお話ししたいと思います。
「丸まったまま反応がない」から冬眠
「丸まったまま反応がない=冬眠」という判断を良く見聞きします。
確かに冬眠していたら”丸まっていそう”です。
しかし、この”丸まっていそう”こそが勘違いの始まりだと考えています。
冬眠するハリネズミはみんな丸まっているのでしょうか?
全く反応がないのでしょうか?
恐らくそんなことはないでしょう。
何かの病気やケガの痛みに耐えていて身動きがとれないのかもしれません。
「寒くなった」から冬眠
秋が近づき気温が20度以下になることが増えると反射的に冬眠と判断される場合があります。
しかし人間も寒い時期には病気になりやすいものです。
ハリネズミにとってもヒーターがあるとは言え多少の環境の変化は避けられません。
環境の変化から体調を崩して病気になった結果、丸まっているのかもしれません。反応がないのかもしれません。
「長時間低温にしてしまった」から冬眠
季節の変わり目でヒーターの準備が遅れ、長時間低温のまま放置してしまった場合。
ハリネズミが丸くなったまま動かないとしましょう。
これは冬眠でしょうか?恐らく低体温症ではないでしょうか。
人間も低温の環境に長時間されされた場合、体の冷え、震え、動きや反応が鈍くなるなどの低体温症になります。
ヨツユビハリネズミも冬眠できない以上、低体温症になりえます。
何をもって冬眠とするか
「呼びかけても反応がないから」「丸まったまま動かないから」「寒いから」という理由だけでは判断してはいけません。
どんな病気かは見た目や反応だけではわからないことが多いのです。
獣医でない我々は少しでも不安があれば病院に連れて行くことしかできないのです。
何もなければ安心、何かあっても早いに越したことはありません。
仮に「低温になってしまい、丸まったまま動かず、呼びかけても反応がない」という症状だったとしましょう。
「冬眠だ!」との思い込みからハリネズミを温めたとします。
温めた結果、ハリネズミが「目覚めた(ように見えた)」とします。
目覚めた!これで安心・・・でしょうか?
人間で言えば「猛烈な痛みによる気絶・失神」なら呼びかけても反応はありません。
人間は目覚めた時に「○〇が痛い!」ということができますが、ハリネズミはそうは行きません。
つまり冬眠だと思い込んでいるだけで全く別の病気やケガの可能性も十分にあるということです。
でも冬眠したんだよ!というケース
僕が知っていることが全てではありませんので、実際に冬眠するケースがないとは言えません。
環境や個体によっては冬眠する可能性もあるのかもしれません。
人間が冬眠*して2カ月生き延びたというニュースもありますが、普通は冬眠なんてできません。
*諸説あります。
今回お話ししているのは一般論としてヨツユビハリネズミは冬眠する可能性はないであろうというお話です。
「軽度の低体温症が冬眠に見えて、ゆっくりと温めた結果事なきを得た」という体験を「冬眠から目覚めさせた」と捉える方もいるでしょう。
冬眠時(低体温症)の処置・対応について
もしハリネズミが低体温症になった場合は、ハリネズミを急激に温めてはいけません。
湯たんぽやペットヒーターなどの温かい場所でゆっくりと温めましょう。
温度はハリネズミの体温である36℃程度が良いと言われています。
また、回復したように見えても油断は禁物です。
必ず動物病院で獣医の診察を受けるようにすることをオススメします。
なお、動物病院では低体温症の場合は温めた点滴を行うことがあるようです。
まとめ
ヨツユビハリネズミは冬眠しません。
しかし問題は冬眠する、しないということではありませんよね。
大切なのはハリネズミの健康です。
ハリネズミの命を守るためにも正しい知識と対処を身につけましょう♪
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